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【Q&A】年中の途中から幼稚園に行きたがらなくなりました

おうち療育アドバイザー浜田悦子です。

こんにちは。

今日は、こちらのお悩みにお答えします。

 

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年中の途中から幼稚園に行きたがらなくなりました

年長(5歳)・男児

幼稚園しぶりと言うよりも

拒否に近く夜になると明日行きたくないと大泣きします

 

登園までしぶしぶ支度をし

園の前で母親と離れる前また大泣き

 

本人は今の幼稚園がいやだし

友達も先生もこわいからきらいと言っているので

園も考え2件ほど他園も見学しましたが

反応はよくなくどうしたらよいか悩んでいます

 

母親が、自分が甘すぎるのかと

不安になってきていてその状態も私としては心配です

 

励ましたり、時には強く出たり

いろいろと試みてはいますが

小学校上がる前の一年になる大事な時期ですので

毎日登園できるようになって欲しいと思っています

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男の子のおばあさまからのお悩みです。

お悩み、ありがとうございます^^

 

うちのむすこも登園拒否があったので、

お気持ちよくわかります。

 

このような状況の場合、

ぜひ試していただきたいことをまとめます。

 

現在の対処は、

>励ましたり時には強く出たりいろいろと試みてはいますが

とあります。

 

励ますことも、強く出ることも

ついやってしがちな対処法です。

 

でも、これだけですとうまくいかない可能性があります。

 

なぜかと言うと、

幼稚園に行くことが前提になっているからです。

 

幼稚園に行くということは、

わたしたちの常識では当たり前のことですが、

刺激や過敏に影響されやすい

発達凸凹の子どもたちは

幼稚園(学校)へいくことがスムーズに

できないことがあります。

 

安心できる自宅よりも

人が多い集団になるので、

その分刺激が多くなってしまうのです。

 

登園渋り・拒否のあるお子さんを

観察するポイントをまとめてみたいと思ます。

 

刺激・感覚過敏はないか?

発達凸凹の子どもたちは、刺激に敏感です。

 

刺激というのは、

主に五感やカラダで感じるものや

受け取るものです。

 

例えば、目だったら・・・

人や色、光、視線と言った

目に見えるもの。

 

耳だったら、音ですね。

 

それらの刺激を

とっても敏感に感じ取ってしまいます。

 

 

わたしたちにもありませんか?

タートルネックのセーターを着た時に

首がチクチクしたり、

下着のタグが気になったり。

 

敏感な方は気になりますよね。

 

でも、過敏があるということは、

生活に支障があるくらい

だと考えてみてください。

 

よくあるのが、

歌の時間になると

耳をふさいだり脱走しようとする。

 

幼稚園の制服を着るのを

とても嫌がる。

 

そんなお子さんは

感覚過敏が隠れているかもしれません。

 

感覚過敏のあるお子さんへの対処法

感覚過敏のあるお子さんは、

生まれた時から感覚過敏を持っています。

治らないと言われています。

 

そのため、

周りの家族や友達も

自分と同じ感覚だと思っています。

 

ですので、

自分ができないことがあると、

(みんなも自分と同じ状態なのに、自分だけできないのは努力が足りないからだ)

と、感じてしまいます。

 

また、感覚過敏があることや

辛いことを言葉にして

伝えることができないので、

このような状態が続くと

自己否定につながっていきます。

 

 

わたしたち親は、

子どもの辛さを

100%理解してあげることができません。

 

でも、

子どもを観察することで

子どもが持つ感覚過敏を理解したり

その原因となる刺激を減らしてあげることで

子どもの生き辛さを軽減することができます。

 

わが子も、聴覚(耳)過敏がありました。

朝の歌の時間が嫌で、脱走する毎日。

それが、登園渋り・拒否につながって行きました。

 

原因がわからない時は、

怒ったり、説得したり、引きずって

保育園に連れていきました。

 

毎朝、むすこもわたしも苦痛でした。

 

でも、原因がわかり

朝の歌の時間は廊下に出ていてOKと

させてもらってから、

むすこの登園渋り・拒否はなくなりました。

 

大きな音を小さくして、

聴覚過敏に影響する刺激を減らしました。

 

最初に、感覚過敏は治らないと書きましたが

現在むすこは、合唱にも参加できています。

 

刺激を無理なく減らしたことで

こころとカラダに余裕ができたのかもしれませんね。

 

ヘルプサインを見逃さない

お悩みに戻します。

 

年長さんで毎日通えるようにならないと、

小学校でも毎日通えないというイメージがあるかもしれません。

 

ですが、お孫さんは、

「 友達も先生もこわいからきらい」

と、言えています。

 

これは、お孫さんの助けて~!のサイン。

ヘルプサインだと考えてみましょう。

 

ヘルプサインって、

子どもが自立していくために

とっても大事なスキルです。

 

 

特に、発達凸凹の子どもたちは

刺激に敏感だったり、感覚過敏を持っています。

 

これは、簡単に言うと

やりたくてもできないこと

努力してもできないことがある

ということです。

 

こちらのお孫さんにとって、

「 友達も先生もこわいからきらい」

だから、行きたくない。

ということが、このヘルプサインにあたります。

 

幼稚園や学校に行くべき。

そう思っていたり、

自分自身が小さい頃

幼稚園や学校に行くことが苦痛ではなかった方は、

子どものこのような姿を見ると、

  • 甘えているんじゃないか?
  • 行かせればそのうち慣れるんじゃないか?

と、思うかもしれません。

 

でも、

子どものヘルプサインを無視することは

(誰も自分を助けてくれない)

と受け取ってしまうことになってしまい、

自己否定(二次障害)につながる可能性があります。

 

 

子どもを観察して原因を探す

登園渋り・拒否の原因は様々です。

 

  • 刺激や過敏が関わっていたり
  • 自分の苦手なことがあったり
  • イベントの練習があったり

 

特に園での出来事ですので

親や家族が介入することも難しいこともありますよね。

 

でも、自宅でできることもあります。

 

例えば、

刺激や過敏に弱いお子さんには

「 今日も一日お疲れさま 」と

声をかけることができます。

 

このようなお子さんは、

園に行って帰ってくるだけでヘトヘトです。

 

園に行くことを当たり前と思わずに

頑張った子どもをねぎらうことで

子どもも

(頑張ったぼくをわかってくれた!)

と、ホッと安心します。

 

また、園の先生に話を聞くことも大切なことです。

 

  • 園の様子はどうか?
  • 何か変わったことはないか?

 

家での様子と園での様子を

すり合わせることで何か見えてくるかもしれません。

 

わが家の場合ですが、

登園拒否のもうひとつの原因が

” 給食の時、エプロンの紐を結べないから ”

でした。

 

  • 失敗することがイヤ
  • 負けることがキライ
  • できないならやらない方がまし

 

大人からしたら、

そんなことで!?

と思うことでも、

発達凸凹の子どもたちは様々な特性を持っています。

 

うちの子はどんな特性があるかな?

と、観察したり園の様子を聞くことで

小さな原因が見えてくることがあります。

 

 

 

休ませて観察してみる

休ませるという選択。

可能でしたら幼稚園を休ませることをオススメします。

勇気がいることですよね。

 

ですが、

休んだ時のお子さんの様子をじっくり観察すると

普段の違いが見えてくるかもしれません。

 

園を休んでも、お子さんの様子が変わらない場合

原因は園ではないと考えることができるかもしれません。

 

おうちでゆっくりリラックスできたら

お子さんが口をひらいてくれるかもしれません。

 

年長の時期、園に行かないと

このまま小学校に入っても行けなくなるんじゃないか?

と、不安になってしまいますよね。

 

わたしもそうだったので、

とてもよくわかります。

 

 

でも、小学校に入ったむすこは

泣かずに登校しています。

 

あの時、無理させなかったことが

生きているなぁと感じています。

 

幼稚園や保育園って、

小学校よりも刺激が多

ハードルが高いと言われています。

 

子どもが小さいからうるさいですし、

それ以上に先生の声も大きいです(笑)

 

静かな時間なんてありませんので、

特に過敏のお子さんはキツイかもしれませんね。

 

また、

不安が強いお子さんや

刺激に敏感なお子さんは、

先生の怒った声や大きな声を聞くだけで

【 こわい 】と感じることがあります。

 

共感でこころに安心感をつくる

友達も先生もこわいからきらい

と、感じているお子さんへの対処法は、

子どもの気持ちに共感することが大切です。

 

実際、どれだけ先生が怖いのか?

お友達のどんなところが怖いのか?

言語化できるお子さんは少ないと思います。

 

もちろん、直接怒られたり

嫌なことをされてこわいと感じることもありますが、

先生の怒った顔や声や

お友達の想定外の行動に驚いて

こわい、と感じてしまうお子さんも

少なくありません。

 

原因を突き止めようとすると、

ついつい尋問になってしまうこと、ありませんか?

 

「 友達も先生もこわいからきらい 」

と言われたら、

「 そっかぁ。友達も先生もこわいんだね 」

と、そのままオウム返しをしていきます。

 

オウム返しは共感の仲間です。

 

子どもは、

自分の気持ちに共感してくれたことで

安心感を得ることができます。

子どものこころに安心感ができると

子どもの本音が聞けることがあります。

 

むすこが、

「エプロンの紐が結べないからイヤだ!」

と言ったのも、この経緯がありました。

 

わたしたち大人だってそうですよね。

 

悩んでいることや困ったことがある時、

信頼して相談した相手に

「そっかぁ。それは辛いよね。」

そう言われたら、救われることありますよね^^

 

参考になさってください。

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