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Q&A ② (子どもの発達アドバイザー養成講座)

発達凸凹アカデミー 子どもの発達アドバイザー養成講座をご受講のみなさまよりいただいたQ&A パート②です。

第三者からの支援・アドバイスを、発達凸凹の子供さんを育てている方はどう思うのか(会のさそい方 等)

【 回答 】
こちらは、支援者側としてですね。

支援やアドバイスの前に、まずは【 親の話を聞く 】というのが大前提だと思っています。
親御さんが、何に困っているのか?を理解した上で、支援やアドバイスが活きてきます。

また、話を聞く、聞いてもらうことで信頼関係ができます。信頼関係が出来ていないのに、アドバイスをされることは、責められたと感じる場合もあります。(これは子どもも同じ)
ですので、最初にご自身の体験談を語ったり、何か困っていることはないかと問いかけたりすることもきっかけになるのかな?と思います。

わたしもいろいろな会を開催しますが、座談会が人気ありますよ^^
同じ悩みを抱えたママが、それぞれの話をしたり、聞いたりするだけで、支援やサポートになることがあるということですね。

 

「 感覚過敏のために極度の怖がりですね 」と言われたことがあるのですが、怖がりは何の感覚過敏になるのでしょうか?

「 感覚過敏のために極度の怖がりですね 」と言われたことがあるのですが、今日いろんなタイプの感覚過敏があるとわかったのですが、怖がりは何の感覚過敏になるのでしょうか?

【 回答 】
きっと、色々な感覚過敏が合わさっているのだと思います。(むすこも同じタイプなのでよくわかります)

こんな時は 感覚過敏よりも、【 どんな刺激に弱いのかな? 】という角度でみてあげるといいと思います。

聴覚過敏は 音の刺激が関係していますが、その中でもどんな音(または大きさ)が怖いと感じるのかな?
触覚過敏があると、苦手な洋服もあります。タグをとってあげたり、(子どもにとって)肌さわりの良い洋服に変えてあげることで、肌に触れる刺激が軽減されます→安心につながる

嫌なストレス(刺激)を受け続けていることへの恐怖や不安
何がやってくるか、わからないことへの不安(見通しという刺激がない)
ですので、感覚過敏に至る前の刺激を観察して、それを増減することを試してみてください。

 

5才(年中)の子どもへのスケジュールと情報量

朝の支度がスムーズにいかないことがあるので、スケジュールを教えていただいたようにつくって提示しようと思いますが、写真だけでなく時計もつけて時間も意識させるようにしたいのですが、情報量として多すぎるでしょうか。5才、年中の男の子です。

【 回答 】
そうですね。個人差がありますので、何とも言えませんが、まずは写真(もしくは、写真と数字)をオススメします。それでラクラククリアするのであれば、(数字を取って)時計をつけるのがいいのかな?と^^

【 時間も意識させたい 】のは、ママの願望ですね。それが悪いという訳ではありませんが、情報量が多いと、好きな方、興味のある方にひかれます。よって、課題は【 朝の支度 】だったのに、時計に気をとられて、できるものもできなくなってしまう。ということも考えられます。

でも、最初にも申し上げた通り、個人差があります。時計があることで、張り切ってできるようになるお子さんもいます。
まずは、やってみる。やりながら、変えていくのがいいと思います。

 

約束はしない方がいいのでしょうか?

(講義の中の効果のない支援について)約束の仕方はしない方がいいのでしょうか?

【 回答 】
約束がすべてダメということではありません。ですが、約束ができるようになるには、その前の段階で、子どもの理解や準備が必要になってきます。

約束という概念、本人が守れるルールの積み重ねをしないと、できないことの積み重ねになってしまいます。それが続いてしまうと、約束の内容よりも、【 約束 】という響きに拒否反応を示すことにつながってしまう場合もあります。(宿題やお片付けなども同じ)

また、子どもによって、約束が強固なこだわりになることもあります。

約束とは、守るもの・守った方がいいもの、ではあるのかもしれませんが、絶対に何があっても守るもの。と教えるのではなく、守れなかった時に 相手にどう謝るか、守れないような時はどうすればいいのか?という選択肢を一緒に考えていくことも大切だと考えています。

 

本人に負担がかからない程度にがんばらせるやり方はありますか?

(講義の中の効果のない支援について)本人に負担がかからない程度にがんばらせるやり方はありますか?

【 回答 】
課題を分解して、スモールステップにし、強化子(ご褒美)を提示することです。

実は、スモールステップの時点で、とても高いハードルになっている場合も少なくありません。
スモールステップとは、本人が楽にクリアできるハードルをほんの少しだけあげたものです。ちょっとわかりにくいですね。

例えば、我が家では 家では今でもフォークです。学校の給食の際、お箸で頑張っている日もあるので、特に家では勧めていませんが、大好きなラーメンを食べる時、フォークだと滑ったりします。そんな時に、『 お箸にしてみる? 』と聞いています。

もっと小さい頃は、手先が不器用だったので、おやつの袋を開ける時にハサミで自分であけられるようにしていました。(これも、全部ではなく最後の一切りから)

このような形で、頑張って終わり。ではなく、ご褒美(強化子)のために本人が頑張ろうと思える状況を作る事や、子どもが機嫌がいい時などは、比較的チャレンジしやすいかもしれません。

また、子ども自身が課題をクリアしたいと思っている時は、クリアしたいと思う気持ちが強いので、負担だと思わずにがんばれることが多いでしょう。

スモールステップや課題は、子どもの(今日の)状態によって、(ハードルを)上げたり下げたいできることが望ましいです。

話がそれますが、これは支援センターなどで課題を提供する時も同じです。課題に子どもを合わせるのではなく、子どもに合わせて課題のハードルやプロンプトを活用することが大切です。

それから、話ができるお子さんであれば、一番は子どもに聞くことです。どこが難しいかな?ここまでは大変かな?と、聞いてあげてください。

 

慣れはどこまでがいけないのか?

(講義の中の効果のない支援について)慣れはどこまでがいけないのか?

【 回答 】
ひとりひとり状況と感覚が違うので、どこまでという明確な答えが出せませんが、お子さんを観察していれば、見えてくることがあると思います。

感覚過敏で苦しんでいるのに、強制すること。し続けることは、二次障害につながる可能性が高くなります。

また、自分(親)が子どもの頃に簡単できたことが、同じように子どももできるとは限りませんし、自分が努力して克服したからといって、子どもも努力して克服できるとは限りません。努力してもできないことがある。みんなと同じ努力の方法ではできないのが、発達凸凹の子どもたちです。それはやはり、刺激と過敏の感じ方と伝わり方が影響しています。

それぞれの状況で、アドバイスの仕方が変わってきますが、例えば、聴覚過敏のむすこは、大きな音がすると、泣く・わめく、脱走する・・・ということが多かったのですが、わたしも最初はわがまま、そのうち慣れるはず…だと思って脱走を必死に止めていました。

そうすると、外は怖い、と思ってしまって、外出できなくなってしまうんですね。(今でも苦手です)

これには、見通しなども関わってきますが、一見、やっと慣れた!と思っても、必ず別のところで歪みがでます。
ですが、どうしても我慢してもらわない状況というものあるでしょう。そんな時のために、お守りを持っておくことや、普段からの共感、信頼関係がとても重要になってきます。

 

以上になります。
参考になさってください。

 

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