おうち療育アドバイザー
浜田悦子です。
こんにちは。
今日は、こんなお悩みにお答えします。
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グレーゾーンの男の子ですが、
最近ちょっとした注意にも敏感で
すぐに
「 ごめんなさい!ごめんなさい! 」
と、繰り返します。
例えば、
① 弟にちょっかいを出しすぎて嫌がっている時に
「 もうやめてって言ってるよ 」
② 物が落ちて、反射的にこちらが
「 うわっ! 」と言った時
③ 何かを選ぼうとする時
「 どっちにするの? 」
④ 勝手に一人でお店を出ようとした時
「 一人で出たら危ないよ 」
こんなことが多いのですが、
ママの言い方が怖い。
もっと優しく言ってと言われてしまいます。
新一年生になって、
敏感な時期だとはわかっているのですが
あまりにも過剰で・・・
何かいい方法はありますか?
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わかりますー!
わたしもむすこによく
「 優しく言って 」と言われるので
とてもよくわかります。
まず、
① 弟さんにちょっかいを出しすぎることに関して。
“反応” という視点でみていきたいと思います。
反応に影響される子どもたち
この場合、
本人は弟さんの嫌がる反応を楽しんでいる
可能性があると感じました。
相手が嫌がることも、
相手がうれしくなることも、
どちらも反応という
大きな枠で考えることができます。
良い、悪い
ほめられる、怒られる、
喜んでいる、嫌がっている
という区別ではなく、反応。なのです。
ですので、
本人は楽しく遊んでいる感覚に
近いのかもしれません。
また、
表情や感情の理解がないと
同じようなことが起こる可能性があります。
相手が嫌な顔をしていることに、
気付くことが難しいのです。
弟さんが嫌がっているのに
やめずにちょっかいを出しすぎているならば
- より大きい反応に影響されている
- 表情や感情の理解をしてない
可能性が高いかもしれません。
ちょっかいを出している時に
質問や確認をしようと思っても
テンションを下げることが難しいと思うので、
本人が落ち着いている時に
絵本を活用したり
ママが悲しい顔をしたりして
「これってどんな時の顔かな?」
と、聞いてみてもいいかもしれません。
もし、
表情の理解が曖昧だったり
理解がないようでしたら、
絵本や写真を活用しながら
理解を進めていきましょう。
絵本の内容を読まなくなっていいのです。
表情だけに焦点をあてて
お子さんが楽しめるようにクイズ形式にしたり、
弟さんの表情を写真に撮って
「 この顔をしている時は、やめてほしい時だよ 」
と、ピンポイントで教えてあげると
とても分かりやすいと思います。
他人の表情がわからないお子さんは
自分もどういう表情をしたらいいか
わからない場合があります。
そうすると、
怒られても笑ってしまったり、
笑顔で適切ではない行動をしてしまう場合があります。
お子さんにとっては、表情の理解をしていないだけ。
なのですが、
周囲にはなかなか伝わり辛く、
トラブルにつながることもあります。
言葉の注意も反応
また、ママの注意も反応です。
兄弟間のトラブルは
とても多いお悩みですが、
ママが間に入ること自体が刺激となり
より大きな反応に結びついていることがあります。
- 無反応で物理的に距離を離す
ということも、オススメします。
弟さんの年齢にもよりますが、
弟さんを抱っこする。
ママが淡々と二人の間に入り、
背中を入れて視界を遮ることも
声をかけるよりも効果的です。
無反応とは、反応しないということなので、
反応が好きなお子さん、
反応で動いているお子さんにとっては
マイナスなこと(つまらないこと)になるのです。
(落ち着いたら共感を忘れずに^^)
注意に敏感な訳
息子さんの中で、
弟さんにちょっかいを出して
反応を得るということは想定内ですが、
ママに注意をされるということは
想定外です。
息子さんは、反応を楽しんでいるだけで
悪いことをしているとは思っていないからです。
ですので、
ママに注意をされると、
「 悪いことしていないのになぜ急に叱られるんだろう? 」
そう、感じている可能性があります。
以前、担当させていただいた
放課後デイサービスでも
同じような事例がありました。
開けてはいけないドアを開けたり、
入ってはいけない部屋に入ってしまうお子さん。
スタッフの方は、追いかけたり怒ったり。
最終的には、小部屋に連れていく対処法をしていたそうです。
でも、そこへ連れていった途端に泣き叫ぶ。
ということを繰り返していました。
わたしたちには、
わざとやっているように見えたり
どうして何回注意してもやめないのだろう?
と、不思議に思う行動も、
本人には
“反応を求める”
”反応に沿って行動している”
という、意味に沿った行動なのです。
ですので、
特に何をしていいかわからない時や
暇な時に、このような行動が出ることがあります。
まとめ
① 弟にちょっかいを出しすぎて嫌がっている時に
「 もうやめてって言ってるよ 」
というと、
「ごめんなさい!ごめんなさい!」と繰り返す
敏感なお子さんへの対応は・・・
- より大きい反応に影響されている
- 表情や感情の理解をしてない
可能性があるので、
- 表情の理解の確認
- 無反応で物理的に距離を離す
ことを実践してみてください^^
長くなりましたので、
他の3つのことはのちほど記事にします。
参考になさってください。