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興奮すると家族をつねってしまう、小学4年生の男の子

おうち療育アドバイザー浜田悦子です。

こんにちは!

 

今日はこちらのお悩みにお答えします。

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楽しいことやうれしいことがあると
興奮してパパやわたしをつねってしまいます。

楽しいという気持ちは分かるのですが
つねられたパパも機嫌が悪くなってしまい
せっかくの楽しい旅行が険悪になってしまいます。

何か良い方法はありますか?

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小学4年生の男の子のママさんからのお悩みです。

楽しいことがあると
興奮して大きな声を出したり、

今日のお悩みのように
誰かをつねってしまうという、
あまり適切でない行動をとってしまうお子さんは少なくありません

今日は、どうしてそうなってしまうのか?

解説していきたいと思います。

 

適切な行動がわからない

例えば、スポーツ観戦など
興奮するとテンションが上がってしまうことは
誰にでもありますよね。

でも、人をつねって喜びを表現することは
例え家族でもイヤな思いをしてしまう人が出てきてしまい、
せっかくの楽しい旅行やイベントが
台無しになってしまいます。

このような状況の場合、
お子さんは楽しい時や興奮した時に

どのような(適切な)行動を取っていいのかわからない

と、考えることができます。

わたしたちは
興奮したら両手を上げたり
ハイタッチしたり、抱き合ったり・・・

自然な動きを言葉や行動に出せますが
発達凸凹の子どもたちは
教えてもらわないとわからない、という特性を持っています。

 

子どもが落ち着いている時に教える

このような時は、
お子さんが普段落ち着いている時に

「 楽しくなったら、ママとハイタッチしようね 」

「 うれしくなったら、ママの手をぎゅっと握ってね 」

と、具体的に指示を出すことが必要です。

 

ここで注意点ですが、
楽しい、うれしいという感情を理解しているか?
ということも忘れずにチェックしてみてください。

 

親からみて、
子どもがうれしそうに見えたり
楽しそうに見えても、
子どもがその感情を理解しているとは限りません。

もし、理解していないな、と感じた時は
お子さんが楽しそうにしている時に「 楽しいね 」
うれしそうにしている時に「 うれしいね 」と、
感情に名前をつけて伝えてあげてください。

そうすることで
子どもは、これは楽しいということなんだ!
これはうれしいということなんだ!と理解し、
感情と言葉を一致させることができるのです。

もちろん、ハイタッチなどの行動も理解しているか確認が必要です

どうしてつねるという行動になってしまったのか?

ここで、
どうしてお子さんは興奮すると
“ つねる ”という行動をとってしまうのか?を考えてみます。

これは推測ですが、
以前楽しいことや興奮したことがあった時
パパやママをつねってしまったのだと思います。

もちろん、つねられた方は痛いので
お子さんは、怒られたり注意をされたはずです。

この、怒られる、注意をされたということが
強い反応として、お子さんの中に残ってしまったと考えられます。

 

怒られる、ということは、うれしくないことですよね。

でも、発達凸凹の子どもたちは、

うれしい・うれしくない

良い・悪い

ということではなく、

反応の 大きい・小さい

を、受け取ってしまうのです。

例えば、

きつく叱っても同じ間違いをしてしまうお子さんや

ほめられるよりも怒られる方が多いお子さんは

こちらが「 わざとやってるの? 」と思うくらい
間違いや不適切な行動を繰り返してしまいます。

でも、本人はわざとでも何でもなくて
周りの反応に影響されているだけなのです。

このような時、一番効果のある対処法は無反応です。

いつも繰り返されている
怒る・怒られるという反応を一度リセットし
適切な行動を褒めたり、承認する声かけをし
良い・うれしい反応を積み重ねていきます。

無反応は、シンプルですがとても効果のある対処法です。

同時に、親が試される対処法でもあります。

無反応をする時間

最近、どのくらい無反応をすべきですか?
というご質問が多いので参考までに。

わたしは、
20~30分が平均値だと考えています。

子どもに泣かれると、
責められているようで嫌ですよね。

わたしも、近所から苦情がくるんじゃないか?
通報されるんじゃないか…とビクビクしながら耐えていました。

 

ここが、親としての頑張りどころですね。

 

子どもはどんなに小さくても親をみています。

親がどんな反応をすればこちらに反応してくれるのか?知っているのです。

 

無反応は、

子どもが自分で自分に折り合いをつけられるようになる対処法です。

 

 

共感なしではただの無視になってしまいますが、

共感があれば、子どもはラクになる方向に進んでいきます。

 

それには、わたしたち親のサポートが必要なのです。

夏休み、ぜひ試してみてくださいね!

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