おうち療育アドバイザー浜田悦子です。
こんにちは!
発達障害の子育てをしていると・・・
- なぜ何回言っても、なおらないのだろう?
- 何回も言わないと、なぜわからないのだろう?
ということが日常にあふれています。
注意されていることが
わかっているはずなのに、
また同じことを繰り返す子ども。
ついイライラしてしまいますよね。
今日は、
3つの理由と対処法を解説します。
これを知ると
今まで何回言ってもなおらなかった子どもが
自発的に動けるようになったり、
たった1回の指示で行動できるようになります。
理由①声かけ
1回の指示で子どもが行動できないということは、
いくつ理由が考えられます。
その中のひとつが声かけです。
基本的に、肯定的であることが大切です。
「 やめなさい 」
ではなく、
「 〇〇しよう 」
例えば、
「 ゲームやめなさい 」
ではなく
「 ゲーム終わりにしよう 」
お子さんの成長に合わせて、
「 そろそろゲーム終わりの時間かな? 」
という、質問なども取り入れてもいいですね。
発達障害のお子さんには、
- 短い言葉
- 具体的にイメージできる言葉
が大切です。
例えば、
「 何度言ったらわかるの!? 」
「 もういい加減にしなさい! 」
「 時間だって言っているでしょ! 」
このような場合、
主語がなくとても抽象的です。
何度か指示を繰り返せば
このような言葉で動けるとしても、
もしかしたら言葉で理解しているのではなく
何となくママが怒っているから・・・
で行動している時があります。
発達障害のお子さんは
言葉よりも相手の表情や声の大きさ(刺激)に
注目する傾向があります。
声かけの内容ではなく、
ママが怒っているというオーラに
意識を向けているかもしれません。
返事はするけど、また同じことをする。
そんな時は、勢いに任せて怒っていないか?
確認してみてくださいね。
また、発達障害の子どもたちは、
注意の調節や同時に二つのことをする
ということが苦手です。
相手の感情を読み取りながら言葉を聞く、
ということができていないかもしれないのです。
同じ状況にあった場合、
刺激の多い方を
(音量やインパクトの強い方)
キャッチしてしまうのです。
声をかける時は、
- 肯定的に
- 短く
- 感情を入れない
この3つを試してみてください。
理由②指示の出し方
指示の出し方というのは、
声かけも入りますが、
もっと大きな視点で考えてみましょう。
例えば、
普段声かけをするとき
どのような距離感で、
どのように声をかけているか
想像してみてください。
結論から言うと、
- 背後から
- 子どもが何かに集中している時
これは、
あまり効果的とは言えません。
先ほども触れましたが、
発達障害の子どもたちは注意の調節が苦手です。
ですので、
子どもの正面(視界)に入る
ことがとても重要です。
子どもの気持ちを切り替え、意識を向けるという方法です。
ただ、
子どもが集中している時に
これをやるのは逆効果です。
大人も、
ドラマのクライマックスで
突然テレビを消されたら怒りがわきませんか?
子どものタイミングを見計らう
これも、大切なコツです。
声をかける時は、
- 子どもの正面(視界)から
- タイミングを見計らう
理由③優位性
上に書いた、
二つのことを実践しているのに、
子どもが変わらない時は
言葉での指示を理解していない場合があります。
また、
できる時とできない時にムラがある
というお子さんも、
理解していないと考えていいかもしれません。
このような場合は、
目に見えるカタチで指示をだす方法を
(視覚支援)
ぜひ試してみてください。
実際にあった例をご紹介します。
トイレに行っても
- 流さない
- 手も洗わない
- 電気も消さない
小学2年生のお子さんがいました。
ママがいつも声をかけていましたが、
なかなかスムーズにいきません。
わたしは
トイレのレバーには、①
水道には、②
電気には、③の
数字のシールを貼ることを
提案しました。
(100円ショップなどにある丸シール)
そして、
必ず最初にお子さんと一緒に確認をする。
ということをアドバイスしました。
その後、
1回でできるようになったと
うれしいご報告をいただきました!
つい、
視覚支援と書くと
絵カードやスケジュールを想像しがちですが、
手順については、
このように順番を示してあげるだけで
うまくいくことがあります。
- 視覚優位
(見て理解する) - 聴覚優位
(聞いて理解する)
お子さんの
優位性を見ることも
解決への近道になります。
まとめ
何回言ってもなおらない子どもは
サポートが必要な子です。
つい、
発達障害だから…
と、諦めてしまったり、
何度も言い聞かせるという方法になりがちですが
特性という理由が隠れていることが多いのです。
特性というのは、
子ども本人のチカラではどうしようもできないこと
ですが、
周りの環境設定により
子どもの持っているチカラを引き出すことができる
とも言えます。
ぜひ、この3つの視点から
お子さんを見てみてください。
そうすると、
上にあげた例のように
たった1回の指示(この場合は視覚支援)で、
自発的に動けるようになります。
参考になさってください。