発達障害・グレーゾーン
子どもの困った行動をおうちで解決!
おうち療育アドバイザー浜田悦子です。
こんにちは。
本日はこちらのお悩みにお答えします。
◆ お子さんの年齢(学年):
9歳。現在小学三年生。この春に四年生
◆ 困っている行動や悩み:
子ども本人が思うようにならない時、
例えば、朝起きて服を着ると
どうやら、この日は警報
◆ 困っている悩みや行動に対しての現在の対処法:
暫く黙って見てる。
何かを声かけすると、余計にヒートアップする。
顔つきが変わり、般若にみたいな顔つきになる。
落ち着いたら、よく落ち着いたね!って声をかけると
ベッタリひっついて甘えてくる。
どうやら、学校では今のところ我慢しているようです。
いつか、友達に手が出ないかと心配です。
これまで、私にも手が出ました。
◆ 現在の対応についてのお子さんの様子・反応:
自分がイライラすると理解している様子。
そんな時は、場所を変えようと声かけしてるが、
心がイライラしてるから、
何処に居ても同じだと子どもが言っていました。
お悩み、ありがとうございます。
来月、4年生になるお子さんですね。
癇癪があると、このまま続いていくのかな?
お友達にも手が出てしまうんじゃないか?
とても不安になりますよね。
わたしも、むすこの癇癪のパワーが恐ろしくて
本気で取り組んだのが、
このお仕事をするきっかけにもなっています。
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さてさて・・・
お悩みを書いてくださったママさんに
少しお話しを聞いたところ、
一ヵ月ほど、現在の対処法をしているとのこと。
8割方、
暫く黙って見守るということを実践されているそうなので、
このままを継続していくことで
癇癪は減っていくと思います。
わたしが考えている ” 無反応 ” の対応と
近い対応をされていると感じました。
ですので、もう少しの辛抱かな・・・と思います。
以前もブログで書きましたが、
効果的な対処法を試しても、
すぐ効くお子さんもいますが、時間がかかるお子さんもいます。
9歳ですので、これまで癇癪が続いていたと考えると
ちょっと時間はかかってしまうかもしれません。
癇癪やパニックは、
起きる度に練習される
と言われています。
回数が多いほど、年数が長いほど
お子さんのカラダに、心に沁みついていきます。
でも、こちらのママさんは、
お子さんをよく観察なさって対応されているので
お子さん自身が、自分で落ち着く方法を見つけることができました。
お子さんの中でも、
” どうすればラクになれるか? ”
少しずつ分かってきたのだと思います。
今日はもう少し詳しく、
無反応の方法を考えていきたいと思います。
まず、
困っている悩みや行動に対しての現在の対処法ですが、
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暫く黙って見てる。
何かを声かけすると、余計にヒートアップする。
顔つきが変わり、般若にみたいな顔つきになる。
ーーーーーー
癇癪やパニックの最中は、
声をかけるのは逆効果です。
癇癪やパニックを起こしている本人は
ものすごく混乱していて、
自分で自分を止められない状態です。
また、
泣いたり、喚いたりしていることがあっても
周りの声や音がとてもよく聞こえるのだそうです。
だから、周りから声を変えられたりすると
余計にパニックになるのでやめてほしい。
と、以前 当事者の方が教えてくださいました。
だから、声をかけてはいけないのです。
わたしは、視線も刺激だと考えていますので、
” 無反応の時は、声も視線もかけない・注がない ”
と、お伝えしています。
お子さんによっては、
声も視線もなくなることで
余計にパニックになることがあります。
(今までの注目が刺激になっているから)
ですので、
もし無反応を実践する場合は
事前にお子さんに説明することもひとつの方法です。
「 時々、わーってなるでしょ。
その時、ママは知らないフリをしているけど、
あなたが落ち着いたら、すぐにとんでいくからね 」
など、普段からお子さんが落ち着いている時に
伝えておきます。
また、
見ないバージョンも、試してみてください。
(見ないということも先に伝えておく)
次に、
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落ち着いたら、よく落ち着いたね!って声をかけると
ベッタリひっついて甘えてくる。
ーーーーーー
こちらですが、
もう少しお子さんの気持ちに寄り添う言葉にしてみましょう!
” 落ち着いた ” って、どちらかというと
こちらの ” 希望 ” です。
お子さんにとっては、落ち着く前に
- 悲しい
- 悔しい
- 怖い
- 嫌だ
- 虚しい
例えば、植物を思い浮かべてください。
植物って、根っこから引っこ抜かないと
キレイになりませんよね。
やけ酒、やけ食い・・・なんかもそうですよね。
本当は自分の根っこに
ネガティブな感情がある。
でも、そこにフタをして
やけになってお酒を飲んだり
たくさんの食べ物を食べても、
スッキリするどころかさらに自己嫌悪に陥ったりします。
大人になると
それもひとつのストレス発散だと割り切れますが、
子どもが根っこに抱えている感情、
特に、ネガティブな感情を感じることが苦手な
発達凸凹の子どもたちには
共感が大切だと、わたしは感じています。
癇癪が起こる直前の行動に対して、
こちらのお子さんの場合には・・・
「 袖がスムーズに通らないとイライラするよね 」
「 学校が休みになってほしかったんだね 」
などなど。
色んな声かけをして、
お子さんに響く言葉を探してみてください。
因みに、共感する時は、
質問形式ではなく、断定していきます。
「 イライラするよね? 」
ではなく、
「 イライラしたね 」
もし、
「 ちがう! 」
と言われたら、
「 違うんだね 」
と、共感していけばいいのです。
それから、
お子さんが苦手なことや
うまく行かないことがあったら、
手伝ってあげることもサポートです。
これは推測ですが・・・
お子さんの中で苦手だと思っていることや、
そばでお子さんを見ていて、
不器用だな・・・
もっとうまくできないのかな・・・?
どうしてこんなこともできないんだろう・・・?
と、思うことはありませんか?
そういう時は、
- 手伝う
- 子どもが分かる方法で教える
それから、
現在の対応についてのお子さんの様子・反応が、
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自分がイライラすると理解している様子。
そんな時は、場所を変えようと声かけしてるが、
心がイライラしてるから、
何処に居ても同じだと子どもが言っていました。
ーーーーー
お子さん自身が、
自分のことを理解しています。
まずは、ここにも共感していきましょう。
場所を変えることも効果的な場合もありますが、
お子さんがこのように言えていることを尊重し、
まずは、その場で無反応を継続しつつ
(共感の言葉を変えつつ)
まずは、安心できる場所を探すところから
はじめてみるといいのかもしれません。
場所を移動するのも、
お子さんにとってメリットがないといけません。
ママが近くにいた方が、クールダウンできるのか?
ひとりの方がクールダウンできるのか?
それによっても、変わってきます。
信頼関係ができているようですので、
お子さんの機嫌が良い時や
落ち着いている時に、
ゆっくり話してみてください。
参考になれば幸いです。