本日のお悩みです。
■ 5歳 男の子
■ 現在の悩み
登園の際など、園に到着しても、自分で準備ができません。
家を出る時には、自分で靴を履いたりできますが、園の上履きを履くのにさえ、とても時間がかかります。
時間がある時は、スモールステップと意識して、わたしが途中まで手伝っていますが、うわのそらです。
担任の先生は、自分で履かせようとするので、いつまでたっても下駄箱のところで座っていることがあります。
このままで大丈夫でしょうか? 他にできることはありますか?
なるほど~。
自宅ではできるのに、園ではできない・・・
あります、あります。
最大の原因は刺激
まず、最大の原因は、何といっても 刺激 ですね。
自宅という、限られた空間、限られた人、要するに 限られた情報の中でできることも、
広い園や、いつも違う情報(人、モノ、装飾など)だと、やるべきことに集中することは とても難しいのです。
フラフラしたり、ぼーっとしたり、固まったり・・・
これは、当然の反応になります。
周りの刺激を抑えて、できるかどうか?もひとつの目安ですが、環境での確認ポイントがいくつかあります。
自分の靴箱の位置を理解しているか?
これは、探す という課題にならないくらい、瞬時に理解できていることが大切です。
- わかるシールを貼る
- 自分の靴箱を囲む
などですね。
ひらがなや自分の名前が大好きなお子さんは別ですが、就学前に名前を理解してほしいからと、名前のシールだけを貼って課題とすることは、オススメしません。
ひらがなや名前の理解は、別の機会を設けましょう。
発達障害の子どもたちは、探すことがとっても苦手です。
上履きを履く。という以前に、探すという課題が入らないように気をつけましょう。
スケジュールや手順、工程として提示する
毎朝の課題を、できていないということは、その課題の設定や方法があっていないということです。
自宅では履けるから、園でも根気よく教えればできるようになるだろう・・・では、いつまでもうまくいきません。
こんな時、今までの指示が本人に合っていないと考え、指示の出し方を変えることも必要です。
もちろん、指示を変えてすぐにできるようにはならないかもしれませんが、もし数年同じことを繰り返しているなら、できないパターンに陥っている可能性があります。
朝だから・・・
忙しいから・・・
ではなく、スケジュールや手順表で 提示してみましょう。
例えば・・・
- (外履きの写真)ぬぐ
- (靴箱の写真)いれる
- (上履きの写真)はく
これからもわかるように、外履きを脱ぐ、靴箱に入れる、上履きを履くという作業でも、指示にしてみると、ちょっと複雑なのです。
どちらも、靴。ですしね。
大人にとっては無意識にできる作業でも、発達障害の子どもたちにとっては、刺激も加わり フクザツになってしまうのです。
工程をわけることは、子どもの躓きを知るきっかけになり、結果として 課題を克服するヒントにもなるのです。
ぜひ、試してみてくださいね。