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普段の生活で叩いたり蹴ったりする子どもへの対処法

発達障害・グレーゾーン

子どもの困った行動をおうちで解決!

おうち療育アドバイザー浜田悦子です。

こんにちは。

今日はこちらのお悩みにお答えします。

 

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子どもが蹴ったり叩いたりしてきます。

 

嫌なことがあったり、癇癪を起こしている訳ではなく

普段の生活でいきなり叩いてきたりします。

 

「痛いよ」

 

という言葉をかけますが、なかなか直りません。

 

100歩譲って、わたしが我慢したとしても

お友達にも同じことをしているのでは?

と心配になります。

 

何か良い方法はありますか?

――――――――

 

小学5年生の男の子のお悩みです。

今日は、3つの視点から考えてみましょう。

 

チカラの調整ができていない

まず考えられるのが、

チカラの調整がうまくできていないのかもしれません。

 

本人にとっては、

強く叩いているつもりはないのかもしれません。

 

 

チカラ加減って、目に見えません。

 

人によっても、痛い・痛くないが変わってきます。

 

こういう時も、目に見えるカタチ(視覚的)にすると

わかりやすいかもしれません。

 

例えば、

クッションを使って

そのクッションを叩くと

どんなチカラだとどのくらい飛ぶのか?

  • 強く
  • 弱く

など、いくつかパターンを出して

ボールが飛ぶ距離を測ってみる。

 

クッションが遠くに飛ぶということは

それくらい強いチカラだということを

教えていきます。

 

(例)

遠くに飛ぶ=強いチカラ=痛い

近くに飛ぶ=弱いチカラ=痛くない

 

※ 遠く、強い、近く、弱い、痛いなどの単語や概念を理解しているか確認

 

ここで大切なのは、

強いチカラがダメだと教えるのではなく

  • 強いチカラで叩きたい時はクッション
  • 弱い(優しい)チカラで叩きたい時は、ママの肩や腰を叩いてね

と、叩いて良いモノや場所を教えていきます。

 

叩く、という行為は(蹴るも同様)

その行動が、子どもにとって必要な動きでもあります。

 

その行動自体をダメと抑制することは、

その時は一瞬止まったように見えても

必ずどこかでもっと強化された問題行動となって出てしまいます。

 

注意が強化になっている

このようなお悩みでよくあるのが、

注意や怒ることが強化になっているということです。

「痛いよ」

「痛いからやめて」

 

という、ママの反応を楽しんでいる。

ということも、ひとつの理由として考えることができます。

 

このような時に、観察してほしい点があります。

蹴る、叩くという行動が出る時は、

お子さんが暇な時ではないですか?

例えば、大好きなゲームの時間が終わり

何をしていいかわからない時間の時に

このような行動が多くでませんか?

 

発達凸凹のお子さんは

暇な時間が苦手です。

 

ですので、何をしていいのかわからない時、

ママの反応がほしい時に

このような、反応を得る行動をすることがあります。

 

もし、このような原因が見つかった場合には

このような行動がでる前に、

何かをやらせたり、食べさせたり・・・

スケジュールや集中できることを

提示・見つけることが大切です。

 

だから・・・?

発達凸凹の子どもたちは、

言葉をそのまま受け取ってしまいます。

 

ですので、

「痛い」

と言われても、

その後どうしていいのかわからないことがあります。

例えば、赤ちゃんの弟や妹がいるとします。

 

ハイハイして危ないことをしてしまうので

そうならないように

「 弟を見ててね 」

と言ったとします。

 

このような場合、

“ ハイハイしている弟を見ているだけ ”

になり、危ないことやいたずらをしても

ただ見ているだけになってしまいます。

 

言われた通り、言葉の通り受け取ってしまうんですね。

 

痛いということも

チカラの調整も

目に見えない抽象的なことですし、

 

感覚の鈍麻(過敏の逆)のお子さんは

“ 痛い ”という感覚も変わってきます。

 

ですので、

「 痛い 」と感じたことをそのまま伝えるのではなく

  • チカラの調整ができているか?
  • 反応が強化になっていないか?

ということを確認しながら、

お子さんが理解できる肯定的な行動を

促してみましょう。

こちらの記事も参考になさってください。

興奮すると家族をつねってしまう、小学4年生の男の子

相手の思いを汲み取ることが難しい時の対処法

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